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美術に触れる喜びの話

日経新聞の2日付夕刊文化面に「デジタル複製歓迎と反発――「身近に」「誰も感動せぬ」技術は進むが…」という記事が載っていました。
 
ウェブにはアップされていないようですが、このところ日本画・文化財の複製画作りがブームとのこと。近いところでは先月のこの記事とか。
 
キヤノンなど未来継承プロジェクト 文化財をデジタル保存
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070306-00000025-fsi-ind
 
日経の記事によると、デジタル技術を駆使した複製画には「美術を身近にし、親しみを感じさせる効果がある」という肯定的意見がある一方、「コピーを見て誰が感動するのか」「そっくりであることと、絵の力があることは違う」という意見もあると。
 
この話を聞いてまっさきに思ったのは、これに似た議論は昔から何度もされてきたんだろうなぁということ。
 
たとえば音楽をCDで聴くのは当たり前のことだけど、蓄音機が出始めのころは「生演奏こそが真の音楽!」とか言った奴がいたに違いない。でも、いまや音楽の授業でもクラシックをCDで鑑賞するのが普通。
ほかにも「ビデオはダメ。映画は映画館で...」「オペラでマイクを使うなんて...」などなど。

話を戻して、オリジナルを尊重する気持ちはわかるが、一言で否定してしまうにはもったいない話だなぁと思う。

「美術館に行って、なかなか見られない作品を苦労して見る体験も美術に触れる喜びの一部。どんな作品も手軽に見られる感覚をデジタル複製が広げてしまうことには抵抗を感じる」

これは常々思っていることでもあるけど、美術芸術に限らず「苦労しても得たい」ものがあるなら、その醍醐味をぜひ自分でも味わってみたいと思う。
 
「苦労してみる体験」が美術に触れる喜びの一部なら、きっと「美術に触れる喜びを知る体験」もその一部だろう。そのために複製技術が使われるのであれば、それはそれはすばらしいこと、だよね。

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2007年04月03日 14:20に投稿されたエントリーのページです。

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